(第2回)


3. 光の屈折

  (1)屈折の法則(スネルの法則) 

     入射光線(PO)と入射点(O)に立てた境界面の垂線(ON)と屈折光線
     (OQ)とは同じ平面内にあり、入射角(i)の正弦と屈折角(r)の正弦と
     の比は一定です。

Sin i/Sin r=n (一定)

        ※  媒質の違う境界面で光が曲がるという現象を実感的に捉える例として、
         冬に舗装道路上を自動車で走っているときに、急に雪の降り積もった所へ斜
         に入ったとしましょう。最初に雪へ入った前輪は大きな抵抗を受け速度が落
         ちます(光も速度は落ちます)。もう一方の前輪はまだ舗装道路上をこれま
         での速度で進みます。そうすると必然的に自動車は先に雪に入った前輪側へ
         曲げられます。ここで自動車は光線を、舗装道路は媒質1を、雪の降り積も
         った所は媒質2をイメージしてください。

    (2) 屈折率
         上の式で一定値nを媒質1に対する媒質2の屈折率、または光が媒質1から
         媒質2へ進むときの屈折率といいます。
         もう一つ、屈折率は媒質1と媒質2での速度の比ともいえます。
         屈折率は光の色や同じ物質でも温度によって異なり、
           その概略値は次のようになります。

           ダイヤモンド:2.4、 ガラス:1.5〜1.8
           エチルアルコール:1.36、 水:1.33
           空気(20℃、1気圧):1.00029(≒1.000)


4. 屈折による浮き上がり

    (1) 目が空気中にある場合

              n=Sinα/Sinβ=(AB/P‘B)/(AB/PB)
              =PB/P‘B
              ≒PA/P‘A=h/h’

∴h‘=h/n

     ※  今、100円玉が10cmの水槽(屈折率1.45の液が入っている)に
         沈んでいると、私たちは見かけの深さを10cm/1.45≒7cmと
         判断することになります。

   (2) 目が液中にある場合

h‘=nh

                                      逆に高くみえます  

5.全反射

       光が屈折率の高い媒質から屈折率の低い媒質に入射するとき、入射角より屈折角の
     ほうが大きくなるため、入射角のある値に対して屈折角が90°となることがある。

   
   屈折の法則により             屈折の法則により

   n2Sinφ=n1Sin90°      nSinφ=1×Sin90°
    ∴Sinφ=n1/n2         ∴Sinφ=1/n

   入射角がφより大きいときは、屈折光線は全くなく、反射光線のみとなる。この現象
   を全反射といい、このときのφを臨界角といいます。

  

    全反射の条件は              全反射の条件は

    Sinθ>Sinφ=n1/n2      Sinθ>Sinφ=1/n
      ∴n2Sinθ>n1            ∴nSinθ>1
      
      空気に対する臨界角は次のようになります。

          水(n=1.333)49°、 ガラス(n=1.5)42°
          ダイヤモンド(n=2.42)24°


   【ダイヤモンドが輝く訳】
    上に述べた全反射がカットされたダイヤモンドのきらめきの原因です。
    入射した光はダイヤモンドの中で多くの面によって反射されます。この反射は、
    その面への入射角がφ(臨界角)より小さな角で入射するまで起こります。しかも
    反射率のところでも述べたように、少しの損失しか受けずに外に出られるのです。
    私たちがダイヤモンドで見ているのは、カットした面内の全反射なのです。



次回へつづく・・・。

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