光が屈折率の高い媒質から屈折率の低い媒質に入射するとき、入射角より屈折角のほうが大きくなるため、入射角のある値に対して屈折角が90°となることがある。
屈折の法則により
n2Sinφ=n1Sin90°
∴Sinφ=n1/n2
屈折の法則により
nSinφ=1×Sin90°
∴Sinφ=1/n
入射角がφより大きいときは、屈折光線は全くなく、反射光線のみとなる。
この現象を全反射といい、このときのφを臨界角といいます。
全反射の条件は
Sinθ>Sinφ=n1/n2
∴n2Sinθ>n1
全反射の条件は
Sinθ>Sinφ=1/n
∴nSinθ>1
空気に対する臨界角は次のようになります。
水(n=1.333)49° ガラス(n=1.5)42°
ダイヤモンド(n=2.42)24°
上に述べた全反射がカットされたダイヤモンドのきらめきの原因です。
入射した光はダイヤモンドの中で多くの面によって反射されます。
この反射はその面への入射角がφ(臨界角)より小さな角で入射するまで起こります。
しかも反射率のところでも述べたように、少しの損失しか受けずに外に出られるのです。
私たちがダイヤモンドで見ているのは、カットした面内の全反射なのです。