光のスペクトル
プリズムに入射した光線は、スネルの法則(屈折の法則)を適用して屈折方向が定まり、再度適用すれば出射角が求まり白紙上に到達します。
今、入射光線が白色光ならば、これに含まれる各波長の光線は、入射以後白紙の上で虹の七色として観察されます。この様な現象を分散といいます。
図のように光が波長の順に並んだ帯を光のスペクトルといい、プリズムを用いて得られるスペクトルを分散スペクトルといいます。光により屈折率が異なることがこの現象を生みます。
虹が見える訳
水滴を完全な球とみなし、太陽の光は平行光線となって水滴を照らすものとします。
球の中心を通る入射光をOとし、Oからある距離h離れた光線aに注目します。
球面に達した光は屈折してその奥の球面の内側に達し、一部は屈折して外に出ます。
一方反射されて球内を進んだ光は、球面に達し再び一部が反射されます。
そこでまた屈折して球外に出た光の出射光a‘とはじめの入射角aとのなす角をδとすると、hの値に伴ってδははじめ減少し、それから増加することになります。
したがって、δが最小になるhは存在することになります。
色が違えば屈折率も異なるので、δはそれぞれの色に対して異なり、赤では42°、紫では40.5°となります。このため美しい虹が見られるのです。
ときには、普通の虹の外側に色の淡い虹が見えることがあります。
第1の虹は円すいの半頂角が約41°、第2の虹は約52°となる方向に生じます。
この第2の虹は雨滴中の2度の内部反射によってできるものです。
第1の虹と第2の虹の色の順序は反対になります。
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